音楽信号から伴奏だけを取り出す ことができるのであれば、 その逆もできるのではないか…というのは自然な発想です。 しかし、ボーカルだけを取り出すことは、 ボーカルを消すことほどには簡単ではありません。 左右の減算xR(n)-xL(n)で伴奏が取り出せるのなら、 それを元の信号xR(n)やxL(n)から引けば… と思ったなら、それで何が求まるのかを紙と鉛筆で計算してみると良いでしょう。
周波数領域での信号処理を利用すると、 ある程度のことは可能です。 ボーカルだけが存在する周波数成分は残し、 伴奏が主となる周波数成分は消します。 左右の減算では振幅が非常に小さく、 左右の加算では振幅が大きい周波数成分は ボーカルが主であると考えることができます。