データ形式と波形


データ形式

 RS-232Cでは、送信データは、 スタートビット、データビット、パリティビット (無い場合もある)、 ストップビットから構成される。 複数のデータを送る場合には、上記を繰り返し送信する。

 スタートビットは1ビットの「0」である。 データビットは5〜8ビットで、 LSB (Least Significant Bit, 下位ビット) から順に送られる。 次に、パリティビットがあれば送られる。 最後に、ストップビットとして1〜2個の「1」が送られる。

 パリティは伝送誤りの検出に用いられるもので、 偶数パリティ (Even Parity) と 奇数パリティ (Odd Parity) がある。 偶数パリティでは、データビットに「1」が偶数個含まれる時に パリティビットが「0」となり、奇数個ならば「1」となる。 奇数パリティはその逆となる。 このようなパリティでは、1ビットの誤りならば検出できる。

 以下にデータ形式の例を示す。 他の組み合わせもある。

waveform
8ビット, パリティなし, 1ストップビット

waveform
8ビット, パリティあり, 1ストップビット

waveform
8ビット, パリティなし, 2ストップビット

waveform
8ビット, パリティあり, 2ストップビット

waveform
7ビット, パリティなし, 1ストップビット


波形

 8ビット、パリティなし、2ストップビット、19,200ビット/秒で 「A T 」の4文字を送信した場合の伝送波形を示す。 負論理になっており、 高レベルが「0」 (スペース, 3〜12V) 、 低レベルが「1」 (マーク, -3〜-12V) となる。 最初にスタートビットとして「0」が送られ、 次いでデータがLSBから順に送られる。 文字「A」のASCIIコードは 「0x41」、2進数では「0100 0001」であるから、 「1000 0010」の順に送られている。 次いでパリティビットがあれば送られるが、この例では用いられていない。 最後にストップビットとして「1」が1〜2個送られる。 これが送信データ数だけ繰り返される。

 この例では、1文字当り11ビットのデータを、 毎秒19,200ビットの速度で送っている。 4文字では44ビットとなり、約2.292msecで伝送している。

waveform
伝送波形の例


解読のヒント

 「A T 」の4文字を送信した場合に、 波形から通信条件を調べる際のヒント。


(作成: 2001年10月31日, 最終更新: 2001年11月21日)